2023年に新卒入社でJTP株式会社へJoinしました、銭谷です。
入社してからAWS について学んでいき、ついに「AWS認定全冠(12冠)」を達成することができました!
しかしながら、せっかく学習したAWSについてアウトプットする機会があまりなかったので、実際に学んだことや経験したことを皆さんに共有するために、「合格体験記」として本ブログで投稿をしていきます。
目次は以下の通りです。
早速ですが、先日「AWS Certified Machine Learning-Specialty」に合格したので、どのように学習したのかをまとめていきます。
AWS Certified Machine Learning-Specialty は、他のAWS認定試験と比べて日本語の参考書が少ないと感じたため、これから受験される方の参考になれば幸いです。
AWS Certified Machine Learning 概要
試験名 | AWS Certified Machine Learning - Specialty (MLS-C01) |
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料金 | 300USD |
対象者 | AWS クラウドでの ML/深層学習ワークロードの開発、設計、実行における、最低 2 年の実務経験 |
試験方法 | Pearson VUEテストセンターまたはオンラインでの監督付き試験 |
問題数・時間 | 65問 / 180分 |
問題形式 | • 択一選択問題: 正しい選択肢が 1 つ、誤った選択肢 (不正解) が 3 つ提示される形式 • 複数選択問題: 5 つ以上の選択肢のうち、正解が 2 つ以上ある形式 |
合格基準 | 1,000点満点中750点以上 |
Speciality区分の試験はAssociate区分の試験と比べて合格基準が750点なのが難しいポイントかと思います。
※Associate区分の合格基準は720点
受験のきっかけ
私が本試験を受けようと考えたのは、すでに「AWS Certified Solutions Architect - Professional」や 「AWS Certified DevOps Engineer - Professional」等の他のAWS認定試験を受験しており、「Specialty」に該当するAWS認定試験にも興味をもったことがきっかけです。
取得に掛かった時間
試験に合格するまでに、およそ2~3週間程かかりました。 日々の勉強時間にはばらつきはありましたが、1日2時間以上は勉強していました。 本試験に合格するより前に「AWS Certified Solutions Architect - Professional」に合格していたので、AWSの基礎的な知識は身についている状態からのスタートでした。
勉強方法
私が行った勉強方法を、以下に記載します。
まず問題集を解き、分からない単語をメモしつつ、AWS Black Belt や Whitepaper などで調べて不明点をなくしていくようなプロセスで勉強していきました。
AWS Certified Machine Learning-Specialtyは、他のAWS認定試験と比べてAWSに限定した知識だけではなく、機械学習そのものの知識が問われる傾向にあります。
私は機械学習についてあまり知らなかったので、機械学習についてもAWSの勉強と同じくらい時間をかけました。
また、AWS認定試験についてですが、日本語の試験だと上手く翻訳されておらず分かりにくい表現の問題があったりします。
綺麗な日本語で構成が分かりやすい模擬問題集で慣れてしまうと、本番で分からなくなる時があるので、翻訳による分かりにくい問題が出題されることがあることを頭の片隅に置いておいてください。
また、試験では問題文の英語への切り替えはいつでもできるので、英語が得意な方は活用すると良いかもしれません。
試験当日について
本試験はテストセンターで受験をしました。試験当日での注意点として、受付やお手洗いの時間等を考えると試験の15分前までに試験センターに到着するのをおすすめします。 試験中の感想ですが、本試験は他のAWS認定試験と比較して集中できていたと思います。比較的解きやすい問題が前半に固まっていたので、良い流れのまま試験を終えることができました。 最後に試験後についてですが、AWS認定試験の結果は試験終了後5営業日以内にAWS認定アカウントに掲載され、試験結果がメールで送信されます。 本試験の結果の場合、13時に試験を終えてその日の18時辺りに試験結果通知がメールで送られてきました。 私は以前に何度かAWS試験を受けてきましたが、どのAWS認定試験の結果も大体この時間に来ていたかと思います。なので試験後は18時辺りになるとそわそわしながら結果を待っていました。
メモした単語
私が AWS Certified Machine Learning - Specialty について勉強していく際にメモした単語です。
公式試験問題サンプルにも出てきており、模擬問題集にも頻出する単語なので、まずはこちらの単語を理解すると良いかもしれません。
○ Amazon SageMaker
概要: フルマネージドの機械学習プラットフォーム
機械学習モデルの開発、トレーニング、デプロイメント、モニタリングなどの機械学習ワークフローをサポートするために設計されており、機械学習を簡単に実行できる
○ Amazon Comprehend
概要: 機械学習を利用した自然言語処理(NLP)サービス
感情分析、キーフレーズ抽出、言語検出、トピックモデリングなど、多くのNLPタスクをサポート。これにより、ユーザーは大量のテキストデータを効率的に分析し、重要な洞察を得ることができる
○ Amazon Rekognition
概要: 画像分析サービス
画像やビデオからビデオから物体、人物、テキスト、シーンなどを識別できる
○ Amazon Transcribe
概要: 自動音声認識サービス
音声データをテキストに変換する事ができる、また字幕の作成、音声の検索、音声の分析などができる
○ Amazon Textract
概要: 機械学習サービス
スキャンした文書やPDFからテキストとデータを摘出できる。また、手書きのテキストも認識できるので手書きのメモや署名などもデジタルデータとして扱うことができる
○ Amazon Lex
概要: 音声認識および自然言語理解に基づいたAIサービス
ユーザーとの対話を通じてアプリケーションを構築することができる。また Alexa と同じ会話エンジンを使用している
○ Amazon Polly
概要: テキストを自然な音声に変換するサービス
ウェブサイトやアプリケーションで音声コンテンツを提供できる。また、リアルタイムでの音声生成機能や音声をオフラインに保存する機能がある
○ Amazon Forecast
概要: 時系列データから予測を行うことができるフルマネージドサービス
需要予測、在庫最適化、リソース計画、ワークロード予測などが可能で過去の時系列データを使用して未来のポイントを予測することができる
○ 教師あり学習
概要: 教師あり学習は、入力データとそれに対応する正解データを用いた学習手法
数値を予測するための回帰分析などの場面で活用される
○ 教師なし学習
概要: 教師なし学習は、入力データに対して正解を与えない学習手法
データを自然なグループに分けるクラスタリングやデータの中から異常なパターンを見つけ出す異常検知などの場面で活用される
○ 強化学習
概要: エージェントが環境と相互作用しながら最適な行動を学ぶ学習手法
チェスや囲碁などの未知の環境での意思決定が必要な場面などで活用される
○ 正則化
L1正則化:データの特徴量を減らす手法で、特徴量を減らすことで重要な特徴だけを使用できるようにすることでの特徴選択の効果と過学習を抑える効果がある
L2正則化:データの特徴量の重みを減らす手法で、特徴量の重みを減らすことでモデルの複雑さが抑えられて過学習を抑える効果がある
感想
まず、主観的な AWS Certified Machine Learning-Specialty の難易度ですが、10段階中6点ぐらいでした。(※最も難易度が高いと感じた AWS Certified DevOps Engineer - Professional を10段階中10点とした場合)
機械学習の考え方や単語について理解した上で、関連するAWSサービスについて説明できる程度に把握しておけば、合格できる難易度だと感じました。
また、当該試験では他試験と比べて、AWS以外の知識、機械学習に関する知識が問われる問題が特に多いように感じました。他のAWS試験では、AWSのサービスについて問われる問題が多いです。
この試験では、教師あり/なし学習、強化学習などの学習手法、決定木、線形回帰などの学習アルゴリズムなどの機械学習に関する知識が必要だと感じました。
もちろん、AWSのサービスについて問われる問題もあるので、AWSサービスの知識も必要です。
まずは機械学習の考え方から入り、どの場面で、どの学習手法を使うのかを勉強して、AWSのサービスに紐づけていくと勉強しやすいでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回もよろしくお願いします!